2013年06月26日
ハチワンダイバー29巻解説
みなさんこんばんは(・∀・)
将棋漫画『ハチワンダイバー』が発売されるとアクセス数が2倍になるテニスブログですよ。
私自身アマチュア低段の棋力しかありませんが、わざわざ検索して来てくれた方のためにも
ハチワンダイバー29巻を初心者向けに解説していきます。
さてこの巻で決着した将棋は、鬼将会トーナメント2回戦
中静そよvs卑弥呼の一局です。
そよちゃんの先手ゴキゲン中飛車で始まった戦いは、両者ノータイムで中盤まで進みます。
上図は▲7一角と打ち込んだところ。これは一見△7二飛で、打ったばかりの角が
死んでいるようですが・・・
△7二飛には▲4四角成△同銀▲5四角打で王手飛車という、恐ろしい狙いが秘められています。
こういった罠を「ハメ手」と呼びますが、そよちゃんらしい手ではありません。棋譜を読みまくった
谷生の影響でしょうか。
もちろん卑弥呼は罠にかからず、△9二飛と辛抱して次のチャンスを待ちます。
局面進んで上図、そよちゃんが3六の桂を▲4四桂と跳ねたところです。
2枚の角を押さえ込んでいた桂馬を攻撃に使ったので、これはもうお互い無事には済みません。
あとはどちらの読みが上回っているか、どちらが早く相手の玉を仕留めるか、どちらにせよ
一気に勝負がついてしまう恐ろしい局面です。
△2二玉▲5二桂成△4九飛成▲同銀△2七角成▲3九玉△5六歩▲8一龍△5七歩成。
卑弥呼の攻めが先に炸裂して、そよちゃんの守備陣は壊滅。
▲6六角の王手で5七のと金を取ってしまえば、「詰めろ(次の手で詰む形)」は解除されますが
△3三桂などと王手を受けてから▲5七角に△4七銀と絡みつかれて、これは受け切れません。
しかし、この局面はそよちゃんの読み筋でもありました。
▲3一銀から一気に即詰みを狙います。
△3一同金▲同龍△同玉▲5一飛△4一金打▲4二成桂△同玉▲5三角△3三玉▲4四角成△同玉
▲4一飛成△3三玉▲4四金△2二玉▲3三金打△同桂▲4二龍△1三玉▲2四金△同歩▲2三金(上図)
△同玉▲3三金△1三玉▲2二龍まで。
比較的単純な王手の連続ではありますが、27手詰めという長手数。
しかも相手の攻めを誘い込んでのカウンター即詰みなので、
第2図で攻めを誘った▲4四桂の時点で詰みまで読んでいたことになります。
全くもって、プロ棋士の読みの深さは常人の計り知るところではありません(・∀・;)
さて。本局でそよちゃんが使用した「ゴキゲン中飛車」は、近藤正和六段が開発して大流行、
新手や斬新な戦法の開発者に贈られる「升田幸三賞」を受賞した戦法です。
それに対抗して「丸山ワクチン」「佐藤新手9六歩」「超速3七銀」といった対策が研究され、
開発当時のような圧倒的勝率ではなくなりました。
スポーツの世界でも、大活躍した選手は研究され、対策が取られるようになります。
何度も対戦して負け続ける相手には、いつもと違う戦術を試してみるのも一つの方法かもしれません。
と、最後だけテニスブログっぽくまとめるのでした(・∀・)
にほんブログ村
将棋漫画『ハチワンダイバー』が発売されるとアクセス数が2倍になるテニスブログですよ。
私自身アマチュア低段の棋力しかありませんが、わざわざ検索して来てくれた方のためにも
ハチワンダイバー29巻を初心者向けに解説していきます。
さてこの巻で決着した将棋は、鬼将会トーナメント2回戦
中静そよvs卑弥呼の一局です。
そよちゃんの先手ゴキゲン中飛車で始まった戦いは、両者ノータイムで中盤まで進みます。
上図は▲7一角と打ち込んだところ。これは一見△7二飛で、打ったばかりの角が
死んでいるようですが・・・
△7二飛には▲4四角成△同銀▲5四角打で王手飛車という、恐ろしい狙いが秘められています。
こういった罠を「ハメ手」と呼びますが、そよちゃんらしい手ではありません。棋譜を読みまくった
谷生の影響でしょうか。
もちろん卑弥呼は罠にかからず、△9二飛と辛抱して次のチャンスを待ちます。
局面進んで上図、そよちゃんが3六の桂を▲4四桂と跳ねたところです。
2枚の角を押さえ込んでいた桂馬を攻撃に使ったので、これはもうお互い無事には済みません。
あとはどちらの読みが上回っているか、どちらが早く相手の玉を仕留めるか、どちらにせよ
一気に勝負がついてしまう恐ろしい局面です。
△2二玉▲5二桂成△4九飛成▲同銀△2七角成▲3九玉△5六歩▲8一龍△5七歩成。
卑弥呼の攻めが先に炸裂して、そよちゃんの守備陣は壊滅。
▲6六角の王手で5七のと金を取ってしまえば、「詰めろ(次の手で詰む形)」は解除されますが
△3三桂などと王手を受けてから▲5七角に△4七銀と絡みつかれて、これは受け切れません。
しかし、この局面はそよちゃんの読み筋でもありました。
▲3一銀から一気に即詰みを狙います。
△3一同金▲同龍△同玉▲5一飛△4一金打▲4二成桂△同玉▲5三角△3三玉▲4四角成△同玉
▲4一飛成△3三玉▲4四金△2二玉▲3三金打△同桂▲4二龍△1三玉▲2四金△同歩▲2三金(上図)
△同玉▲3三金△1三玉▲2二龍まで。
比較的単純な王手の連続ではありますが、27手詰めという長手数。
しかも相手の攻めを誘い込んでのカウンター即詰みなので、
第2図で攻めを誘った▲4四桂の時点で詰みまで読んでいたことになります。
全くもって、プロ棋士の読みの深さは常人の計り知るところではありません(・∀・;)
さて。本局でそよちゃんが使用した「ゴキゲン中飛車」は、近藤正和六段が開発して大流行、
新手や斬新な戦法の開発者に贈られる「升田幸三賞」を受賞した戦法です。
それに対抗して「丸山ワクチン」「佐藤新手9六歩」「超速3七銀」といった対策が研究され、
開発当時のような圧倒的勝率ではなくなりました。
スポーツの世界でも、大活躍した選手は研究され、対策が取られるようになります。
何度も対戦して負け続ける相手には、いつもと違う戦術を試してみるのも一つの方法かもしれません。
と、最後だけテニスブログっぽくまとめるのでした(・∀・)
にほんブログ村
コメント
この記事へのコメントはありません。